米AT&Tは米国時間9月11日に,家庭向けDSL高速インターネット・サービスをニュージャージー州,マサチューセッツ州,バージニア州,メリーランド州の居住者向けに開始することを明らかにした。

 AT&T社は,今年7月にニューヨーク州でDSLサービスを開始しており,「消費者から,他の当社サービスとのバンドルに大きな関心が寄せられた」(AT&T社)という。

 AT&T社は,最終的に全州でDSLサービスを展開し,同社の市内通話および長距離通話サービスとバンドル提供したい考えだ。AT&T社は現在,13州で市内通話サービスを提供しており,310万人以上の消費者が利用しているという。2003年末までに,市内通話および長距離通話サービスのバンドル提供を35州に拡大する計画である。

 AT&T社のDSLサービスは,米Covad Communicationsのデータ・ネットワークを利用する。市内通話および長距離通話サービスをDSLサービスとバンドルするにあたって,“回線の分割”という手法を採る。ベル系地域通信事業者から回線を購入し,一つの回線で市内/長距離通話とDSL接続を行えるようにするというもの。

 DSLサービスの月額料金は,一般プランが39ドル95セント,特別プランが49ドル95セント。いずれも最初の3カ月は月額20ドルの割引が適用される。毎月20時間までダイヤルアップ接続が可能。149ドル相当のインストール・キットと,技術サポートを無償で提供する。

 なおCovad社は広帯域接続サービスの提供に関して,AT&T社のほかに,米AOL Time WarnerのAmerica Online(AOL),米EarthLink,米Sprint,米Speakeasy,米MCI,米MegaPathなどと,提携関係を結んでいる。

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[発表資料(AT&T社のプレス・リリース)]
[発表資料(Covad社のプレス・リリース)]