米AT&Tは,家庭向けDSL接続サービスを同社の通話サービスとバンドル提供する。AT&T社が米国時間7月30日に明らかにしたもの。現在,ニューヨーク州でサービスを開始しているが,年内に対象地域を拡大する。最終的には,「当社が長距離/市内通話サービスを展開しているすべての州で提供する予定」(同社)という。

 DSL接続サービスの提供には,米Covad Communicationsのネットワークを利用する。AT&T社は,自社の市内/長距離通話サービスをCovad社のDSLサービスとバンドルするにあたって,“回線の分割”という手法を採る。ベル系地域通信事業者から回線を購入し,一つの回線で市内/長距離通話とDSL接続を行えるようにするというもの。「多数の顧客向けに回線の分割を行うのは,画期的なことだ。消費者にとって高速ネット接続の選択肢が広がる」(同社)

 月額料金は,一般プランが39.95ドル,特別プランが49.95ドル。いずれも最初の3カ月は月額20ドルの割引が適用される。毎月20時間までダイヤルアップ接続が可能。149ドル相当のインストール・キットと,技術サポートを無償で提供する。米メディアの報道(CNET News.com)によると,一般プランの通信速度は384kbs,特別プランの通信速度が1.5Mbps。

 なおCovad社は現在,広帯域接続サービスの提供に関して,米AOL Time WarnerのAmerica Online(AOL),米EarthLink,米Sprint,米Speakeasy,米MegaPathなどと,提携関係を結んでいる。

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[発表資料(2)]