世界61カ国の大企業が参加する団体Conference Boardと,米NFO WorldGroup,米Forrester Researchは,米国のインターネット利用状況に関して調査した結果を米国時間7月2日,発表した。それによると,昨年と今年では,消費者がインターネットを利用する目的や頻度に変化が起きはじめているという。

 調査は,1万世帯の米国家庭を対象に,2003年4~6月にアンケートを実施したもの。

 さまざまな個人的コミュニケーション手段としてインターネットを利用するユーザーの割合は,昨年の約43%から38%に減少した。その代わり,個人的リサーチを目的としたユーザーは昨年の15%から17%に増加し,仕事関係にインターネットを使うというユーザーは18%から約20%に増えた。

 また,インターネットに毎日アクセスするユーザーは,昨年の36%から39%に増加。その主な目的は,「仕事関係の作業」が71%以上,「個人的コミュニケーション」が約64%,「個人的リサーチ」が49%だった。

 「インターネット・ユーザーが増えているだけでなく,多くの人々が毎日アクセスするようになっている。この傾向は今後も続くが,インターネット・ユーザーの満足感や信頼感は揺らいでいる」(Conference Board,Consumer Research Center部門ディレクタのLynn Franco氏)

 全体的な満足度は40%強を維持しているが,主に電子メールに関しては,昨年の42%から37%に低下した。電子メール以外のインターネット活用の場合,満足度は下がっているものの,電子メールほどではない。

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