米Nielsen//NetRatingsが米国時間11月22日に,2002年第3四半期における世界のインターネット利用状況について調査した結果を発表した。それによると英国では,製品やサービスをWWW閲覧したのちオンライン購入する割合が70%に達したという。「調査対象となった主要10都市の中で,最も高い割合を示した」(Nielsen//NetRatings氏)

 「英国に次いでオンライン閲覧後の購入率が高かった国はスウェーデン(61%)だった。スウェーデンはオンライン・ショッピングが最も頻繁で,インターネット・ユーザーの42%がオンラインで製品やサービスを閲覧している」(NetRatings社測定科学部門インターナショナル・チーフのRichard Goosey氏)

 インターネット・ユーザーの75%が広帯域接続を利用している香港で,オンライン閲覧後の購入率が低いことについてGoosey氏は,「密集都市の香港では,ショッピングに出かけることが面倒にならないためだ。香港のインターネット・ユーザーはオンラインで製品情報を確認し,実際に店舗で購入する」と説明した。

■製品やサービスをオンラインで閲覧後に購入した割合(%)

国                           2002年Q3        2001年Q3      変化(ポイント)

英国                            70              61             9
スウェーデン                    61              59             2
オーストラリア                  56              50             6
ドイツ                          52              67           -14
オランダ                        51              39            12
フランス                        47              53            -6
香港                            42              31            11
ブラジル                        39              45            -6
イタリア                        35              31             4
スペイン                        35              29             7

出典:Nielsen//NetRatings社
■過去半年間に製品やサービスをオンラインで閲覧あるいは購入した
インターネット・ユーザーの割合(%)

国                                オンラインで             オンラインで
                                  閲覧した割合             購入した割合

スウェーデン                           42                       26
オランダ                               34                       17
英国                                   32                       23
オーストラリア                         32                       18
ドイツ                                 24                       13
フランス                               24                       11
香港                                   16                        7
イタリア                               15                        5
ブラジル                               14                        5
スペイン                               11                        4

出典:Nielsen//NetRatings社

 2002年第3四半期における世界の家庭インターネット・ユーザーは,前期の5億5300万人から5億6300万人に増加した。最も家庭インターネット・ユーザーが多い国は,全体の30%を占める米国である。

■2002年第3四半期の家庭インターネット・ユーザー(単位:100万人)

                              インターネット・ユーザー         世界全体
                                                             における割合

米国                                  167.1                      30%
欧州                                  129.5                      23%
アジア太平洋地域                       75.0                      13%
中南米                                 14.0                       2%
その他                                177.4                      32%
合計                                    563                     100%

注:
欧州(フランス,ドイツ,アイルランド,イタリア,オランダ,スペイン,
スウェーデン,英国)
アジア太平洋地域(オーストラリア,香港,日本)
中南米(ブラジル)
その他(Nielsen//NetRating社の測定基準値を下回る国)

出典:Nielsen//NetRatings社

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