フィンランドのNokiaが米国時間6月16日に,リモート・アクセス・ソリューション「Nokia Secure Access System」を発表した。Secure Socket Layer(SSL)技術とNokia社のIP対応セキュリティ・プラットフォームを組み合わせる。

 Nokia Secure Access Systemは,Nokia社のソフトウエア,ハードウエア,IPシリーズ・ハードウエア用OS「IPSO」,システム管理技術で構成する。既存のIPセキュリティ装置や企業向けモバイル接続製品「Mobile Connectivity」を補完するものとなる。

 社員は企業で支給するデバイスを使って,Wi-Fi接続を提供している場所から企業アプリケーションにアクセスできる。また,自宅で個人所有のデバイスを使用する社員や,パートナ企業,サプライヤ,契約企業は,特定のアプリケーションやネットワークの一部領域にアクセスすることが可能。

 Nokia Secure Access Systemの主な特徴は以下の通り。

・「Client Integrity Scan」。ユーザーが使用するデバイスの脆弱性を自動チェックして,信頼度を判断し,ユーザーの個人認証に基づいてアクセス権を自動的に割り当てる

・「Advanced Access Control」。ユーザーの個人認証,使用デバイス,接続時のセキュリティ状況に応じて,自動的にユーザーのアクセス権を調整する

・「Session Persistence」。SSLセッションが時間切れになったときでも,データを消失することなく,作業を再開できるようにする

 そのほか,RADIUS,LDAP,NT Domains,NIS,SecurIDといった認証手法に対応する。

 Nokia Secure Access Systemは2003年第3四半期にリリースする予定である。

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