無線LAN製品の相互接続性を確認する業界団体Wi-Fi Allianceは,2003年4月29日~5月2日にラスベガスで開催される「NetWorld+Interop 2003」で,無線LAN向けセキュリティ方式「Wi-Fi Protected Access(WPA)」をデモンストレーションする。NetWorld+Interop 2003を運営する米Key3Media GroupとWi-Fi Allianceが米国時間4月24日に明らかにしたもの。

 WPAは,Wi-Fi Allianceが2002年10月に発表した新しい無線LAN向けセキュリティ方式。現行の暗号化技術WEP(Wired Equivalent Privacy)に代わるもので,安全性を向上できるという。「WPAは、現在市場に出回っているWEP対応製品でも利用できるよう設計している。ほとんどのベンダーは,Wi-Fi認定製品向けのアップデート用ファームウエアやソフトウエアをリリースするだろう」(Wi-Fi Alliance)

 WPAの初回リリース版は,無線LANのセキュリティ・レベルを改善する規格,IEEE802.11iのサブセットに対応する。WPAの次期版では,IEEE 802.11iの完全版が確定した時点でさらに対応範囲を広げる。

 Wi-Fi Allianceでは,2003年5月に最初のWPA対応製品が登場すると見込む。「同年後半になると,一部のWi-Fi認定パソコンや周辺機器では,WPAサポートが必須になるだろう」(Wi-Fi Alliance)

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