米3Comは,今後2四半期にわたって全従業員の10%を削減するリストラ計画について米国時間6月12日,明らかにした。同社の2003会計年度第3四半期(2002年12月~2003年2月期)終了時点の従業員数は3900人である。

 米国とEMEA(欧州,中東,アフリカ)が人員削減の主な対象となる。米国内では,カリフォルニア州サンタクララ支社で,最も大規模なリストラを実施する。

 3Com社社長兼CEOのBruce Claflin氏は,「需要が軟調なこともあり,一般管理費を中心に,コスト構造全体を改善する必要がある。しかし企業分野など,当社の戦略で重要な分野での採用は継続する」と述べた。

 3Com社は数四半期前から,企業向けネットワーキング事業に注力している。今後も,販売,マーケティング,顧客サービスに重点をおき,企業分野における同社製品の普及を図る計画だ。

 また同社は,販売ルートの拡充にも力を入れており,今年3月には,企業向けネットワーキング機器の提供に向けて,中国Huawei Technologies(華為技術)との合弁事業を発表した。

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