米3Comが米国時間9月19日に,2003会計年度第1四半期(2002年6月~8月期)の決算を発表した。売上高は3億500万ドルで前期と比べて10%減少。リストラ関連費用2300万ドルを含めた純損失は3200万ドル(1株当たり損失は9セント)となり,前期の1900万ドル(同5セント)から赤字を拡大した。前年同期の純損失は2億2300万ドル(同65セント)だった。

 粗利率は48%で,前期と比べて4ポイント上昇。営業支出は1億7200万ドルで,前期から1500万ドル縮小した。

 部門別でみた業績は以下の通り。

・Enterprise Networking部門:売上高は約1億9600万ドルで前期比約2%減。米大陸は前期比9%成長したが,EMEA(欧州,中東,アフリカ)の不振が部門全体の売り上げ低下に影響した。しかし,LANテレフォニ,無線およびモジュラ製品を合わせた売上高は前期比約9%増加した。

・Connectivity部門:売上高は約6800万ドルで,前期の9300万ドルから27%減少。OEM事業の低迷が主な要因である。

・CommWorks部門:売上高は約3600万ドルで前期から約800万ドル減少した。引き続き,電気通信サービス・プロバイダの支出抑制の影響を受けた。

 当期終了時点の従業員数は約4600人。前期終了時は約4900人だった。

 また,同社は2003会計年度第2四半期(2002年9月~11月期)の見通しについても明らかにした。売上高は前期比約5~8%減少する見込み。Connectivity部門の業績がさらに落ち込むとみる。Enterprise Networking部門はわずかながら成長し,CommWorks部門はほぼ横這いとの予測である。

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