米Intelが米国時間6月2日に,モバイル技術「Centrino」対応プロセサ「Intel Pentium M」について,動作周波数1.70GHzの製品のほか,1.20GHzの低電圧版,1.0GHzの超低電圧版の計3製品を発表した。Pentium Mプロセサの動作周波数は,これまで最大で1.6GHzだった。
Intel社によると,2003年3月に同製品系列のプロセサをリリースして以来,世界各地のパソコン・メーカーが58種類のCentrino対応製品を販売しているという。「2003年末には,125種類を超えるだろう」(同社)
Intel Pentium Mプロセサを「Intel 855 Chipset」製品系列のチップセット,「Intel PRO/Wireless 2100 Network Connection」無線LAN用LSIと組み合わせて購入する場合,1000個ロット時の価格は,1.70GHz版が694ドル,1.20GHzの低電圧版が341ドル,1.0GHzの超低電圧版が319ドル。プロセサ単体での購入も可能。
またIntel社は,2003年6月後半にCentrinoを無線LAN用の新しいセキュリティ方式であるWi-Fi Protected Access(WPA)に対応させることも明らかにした。これは「Intel PRO/Wireless 2100 Network Connection」のソフトウエア「Intel PRO Network Connection software V7.1」を更新することで実現する。
なお米メディアの報道(CNET News.com)によると,Pentium Mプロセサ単体の価格は,1.7GHz版が637ドル,1.2GHz版が284ドル,1.0GHz版が262ドルという。新型プロセサの発表に合わせ,Intel社は既存Pentium Mプロセサの価格を以下のように下げた。
・1.6GHz版:423ドル(従来の637ドルに比べ34%減)
・1.5GHz版:294ドル(従来の4237ドルに比べ31%減)
・1.4GHz版:241ドル(従来の294ドルに比べ18%減)
さらに同社は,Pentium M/Intel 855 Chipset/Intel PRO/Wireless 2100 Network Connectionを組み合わせた場合の価格も改訂し,14%~30%値下げしたという。
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