米Microsoftは米国時間5月20日に,描画および図形作成プログラム「Office Visio 2003」の初回パブリック・ベータ版を発表した。

 Office Visio 2003は,オフィス・スイート製品ファミリ「Office System」の一つ。「Standard」バージョンと「Professional」バージョンを用意する。新たな図形タイプ,ギャラリやテンプレートを追加した。概念図,決定木,フロー・ダイアグラム,プロセス表,手順表,日程表をはじめ,Six Sigma,ISO 9000,TQMといった品質管理システムの図形作成に対応する。「コスト削減と業務効率化を実現するには,ビジネス・プロセス管理(BPM)が欠かせない。ユーザーはOffice Visio 2003を使って,ビジネス・プロセスをドキュメント化し,分析することにより,事業運営の効率化を図ることができる」(Microsoft社)

 またOffice Visio 2003は,.NETやXMLをサポートするほか,Office Systemの他のアプリケーションやWindowsサーバー・アプリケーションと連携する。「Windows SharePoint Services」を備えた「Windows Server 2003」,「BizTalk Server」や「SQL Server」などと組み合わせることにより,Office Visio 2003で作成したドキュメントがスマート・クライアントとして機能し,これらのシステムから収集したビジネス・データをリアルタイムで閲覧できる。ソフトウエア開発キット「ActiveX」や開発者向けツール「Shape Studio」を利用すれば,業務内容にに応じてスマート・クライアントをカスタマイズ可能。

 なお,Microsoft社はOffice Visio 2003の開発にあたって,「ビジネス・システムとの統合を図りながら,図形作成ツールとしての原点に立ち返ることを念頭に置いた」という。

 Office Visio 2003の初回パブリック・ベータ版の申込み登録は,Microsoft社WWWサイトで受け付けている。Office Visio 2003の製品版は,2003年夏にリリースする計画である。

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