台湾のAcerの米国法人Acer Americaは,タブレットPC「TravelMate C110」の新モデルを米国時間5月8日,発表した。米Intelのモバイル技術「Centrino」を採用する。「Centrino搭載タブレットPCの製品出荷はこれが初めて」(Acer社)という。

 Centrinoは,超低電圧プロセッサ「Pentium M」,同プロセッサ向けチップセット「855」,802.11無線LAN機能を持つMiniPCIカード「PRO/Wireless 2100」の3つを総称するブランドである。

 今回発表したTravelMate C110の新モデルは,CPUの動作周波数が900MHz,主記憶は最大1Gバイト。10.4インチのXGAディスプレイを搭載する。キーボードあるいはスタイラス・ペンを用いた入力が可能。Wi-Fi(IEEE802.11b),Bluetoothをサポートする。10/100 LAN接続ポートと56k V.92モデムのほか,USB2.0ポートを2基,IEEE1394ポートを1基内蔵する。最大60Gバイトのリムーバブル・ハード・ディスクとホットスワップ対応メディア・ベイを装備する。OSは米MicrosoftのWindows XP Tablet PC Editionで,重量は約1.45キロ。

 TravelMate C110は北米のAcer社認定リセラーを通じて購入可能。価格は1899ドルから。

 またAcer社は,TravelMate C110向けのデジタル・マガジン配信で米Zinio Systemsと提携を結んだことを明らかにした。提携のもと,TravelMate C110にZinio社の閲覧ソフトウエア「Zinio Reader」をバンドルして出荷する。TravelMate C110ユーザーは,「Business Week」「Harvard Business Review」「Technology Review」「PC Magazine」などの雑誌のZinio版コンテンツを閲覧できる。

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「Centrino」にこだわるな

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]