「2003年におけるタブレットPCの出荷台数は42万5000ユニットに達する。これは,世界のノートPC出荷台数の1.2%に該当する」。米GartnerのDataquestが米国時間11月6日にタブレットPCに関する調査結果を発表した。同社によれば,大々的に宣伝や市場販売促進が行われているが,初期において高い普及率は望めないとしている。

 「タブレットPCは,現在ペンをベースにしたタブレットを使っている多くの垂直型アプリケーションに自然に適合する。しかし,大半のユーザーにとってアプリケーション・サポートの欠如,不恰好なハードウエア・デザイン,価格プレミアムが障害となるだろう」(同社)

 早い段階では,特に垂直産業の企業が1~10台を評価目的で購入することが予想される。同社は,垂直産業内でも大量の購入までに6~9カ月の評価期間を置くと予測している。

 同社は,タブレットPCにはWindowsオペレーティング環境とMicrosoftアプリケーションがさまざまなメディア・タイプ(インク,音声,ビデオ)と入力方法(ペン,音声,オンスクリーン・キーボード)に対応するように拡張するソフトウエアの進化が最も重要だとしている。

 2003年に20社を超えるハードウエア・ベンダーが新しいタブレットPCを出荷する。これらには,新しいデータ・タイプ,インク,手書きの取り込み,ペン入力によるドローイング機能が搭載されるという。

 皮切りが低調なタブレットPCも,2007年までに少なくても販売されるノートPC全体の35%を占めるようになり,スクリーン・デジタライザ,コンバーチブル型,またキーボードを取り外せるデザインになると予測される。

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