米Oracleは,Linuxソフトウエア開発企業を支援するプログラム「Unbreakable Linux Partner Initiative」を米国時間3月26日,発表した。堅牢なLinux環境の提供を目指す同社の取り組み「Unbreakable Linux」の一環である。

 Unbreakable Linux Partner Initiativeでは,LinuxとOracle社製品を組み合わせたソフトウエア・インフラ向けのアプリケーションを開発する独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)に資金と技術を提供する。同プログラムを通じて作成されたISVのアプリケーションは,「“Powered By” Oracle Unbreakable Linux」ブランドのもと,Oracle社や同社パートナ企業が販売する。

 「Linuxは最も急速に成長しているサーバーOSだ。また,すでに4000社以上のISVがLinux対応のOracle社製ソフトウエアを利用している。このような環境で開発されたアプリケーションは,オープンソースOSの最新技術,データベースやアプリケーション・サーバーのクラスタリング技術を最大限に活用し,高い性能と信頼性,強固なセキュリティを実現する」(Oracle社最高マーケティング責任者のMark Jarvis氏)

 Unbreakable Linux Partner Initiativeの主な内容は以下の通り。

・ユーザーの関心を対象ISVに向けるためのリード・ジェネレーション・キャンペーンを実施。

・“Powered By” Oracle Unbreakable Linuxブランドのマーケティング・キャンペーンを構築。

・対象ISVにマーケティング展開資金を提供。

・対象ISVがLinux用アプリケーションをテスト・調整できるよう,Oracle社やパートナ企業のセンターへのアクセスを許可。

・Linux対応のOracle社製品のトレーニング・ロードマップ,研修,ワークショップを提供。

・調整ツールや移行ツールのほか,価格プログラムやプロモーション・プログラムを提供。

 なお,Oracle社はUnbreakable Linux Partner Initiative立ち上げのイベントを,4月1日にニューヨークで,4月9日に英国ロンドンで開催する計画である。

 ちなみに米メディア(InternetWeek)の報道によると,Oracle社は今年,同プログラムに約1億5000万ドルを投じる意向だという。

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