米Sun Microsystemsが米国時間2月6日に,x86プラットフォーム向けサーバーOS「Solaris 9 x86 Platform Edition」を発表した。「エントリ・レベルのサーバーに対し,実績があり安全性の高いエンタプライズ・クラスOSを提供する」(Sun社)

 Solaris 9 x86 Platform Editionは,x86向けサーバーOSにはこれまでなかった管理機能や堅牢な性能を備えるという。「米Microsoft製のWindowsサーバーOSと置き換え可能な,より安全で経済的なOSを提供できる」(Sun社)。購入価格もWindowsサーバーより安く,Microsoft Windows 2000ベースの2ウエイWWWサーバーと比較した場合,「Solaris 9 x86 Platform Editionの購入コストは約15分の1で済む」(同社)という。

 Solaris 9では,「Sun ONE」製品や安全なネットワーキング/コンテンツ配信機能の組み込みも予定している。Solaris x86 Platform EditionへのSun ONEソフトウエアの統合は,2003年中に実施できると見込む。

 また,Solaris 9で新たに採用したRAS(信頼性/可用性/保守性)機能としては,ソフトウエア・ファイアウオール「SunScreen 3.2」,ディレクトリ・サーバー「Sun ONE Directory Server」,帯域幅管理用IPQoSサービス,「Solaris 9 Resource Manager」,数千パーティションに対応可能なボリューム・マネージャ「Solaris Volume Manager」――などがある。Microsoft Windows 2000 ServerやWindows 2000 Advanced Serverとは異なり,これらを追加料金なしで利用できる。

 さらに,安全なリモート・アクセスのための標準プロトコル「Secure Shell」や「IPv6」にも対応している。

 Solaris 9 x86 Platform Editionの価格は,非商用目的の場合は無料,商用目的ライセンスは99ドルから。再配布可能なOEM向け価格も設定する。ソフトウエアのダウンロードはSun社のWWWサイトで行える。また,ソース・コードも公開する予定である。

 なお同社はすでに,Solaris OSが1ライセンス付属するx86システムの出荷を行っている。

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