米InformationWeekが米国時間2月4日に,ITプロフェッショナルの年収に関する調査結果を発表した。過去数年と比べて伸び率ははるかに低いものの,景気低迷にもかかわらず2002年のIT職の基本給与は引き続き上昇した。ただし,IT管理者の2002年の年収は8万9000ドルで,2001年の9万7000ドルより8%減少した。ITスタッフの年収は前年の7万1000ドルから11%減の6万3000ドルだった。

 調査は,CIOやソフトウエア・テスト担当者などのITプロフェッショナル約1万5000人を対象にアンケートを実施したもの。その他の主な調査結果は以下の通り。

 ・ITプロフェッショナルは「仕事の安定性」「個人的充足感」「責務を与えられることによる挑戦意欲」に,より重点を置く傾向にある。

 ・調査対象となったITプロフェッショナルのうち,5.7%は現在失業中だった。失業中のITプロフェッショナルの60%は,9月11日の同時多発テロ事件とそれに続く経済的影響のために自主退職,または解雇された。

 ・失業者の5人に3人は,仕事を見つけることが最優先だと答えた。5人に2人は解雇手当を受け取っていない。27%は,解雇手当が1カ月の給与額より少なかったと回答した。

 ・解雇されたITプロフェッショナルが多かった分野は,アプリケーション開発とネットワークだった。

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