米Apple Computerが米国時間1月7日,Macintosh向けWWWブラウザ「Safari」を発表した。高度なレンダリング・エンジンによって,「米Microsoftの『Internet Explorer』よりWWWページを3倍以上の速さで 読み込み,Javascriptを2倍以上の速さで実行できる」(Apple社)という。サンフランシスコで開催中の「Macworld Expo」で明らかにした。

 Safariは,ツールバーにGoogleの検索フィールドを組み込んでいるほか,検索結果やWWWサイトのトップ・ページにボタン操作一つで戻れる「スナップ・バック」機能を備える。また,「ブックマークの保存や整理方法を刷新し,ポップアップ広告ウインドウの自動遮断機能を提供している」(Apple社)。

 この他,Safariには以下のような特徴がある。

・アドレス・ブックの統合:ユーザーのアドレス・ブックに記載されているすべてのURLを,Safariのブックマーク・ライブラリに自動的に統合

・WWWページの適切なレンダリング:HTML,XHTML 1.0,DOM,CSS,SSL,JavaScriptなどの標準規格や,MPEG-4対応QuickTime,Flash,Shockwave,Realといったプラグインをサポート

・ダウンロード・プロセスの簡易化:MacBinaryやBinHexを自動変換し,ファイルの解凍やディスク・イメージの片付けを自動処理

・レンダリング・エンジン:Konquerorオープンソース・プロジェクトのソフトウエアを採用

 Safariのベータ版はすでにApple社のWWWサイト(http://www.apple.com/safari)から無償でダウンロードできる。ブラウザを使用するにはMac OS X version 10.2 (「Jaguar」)が必要。Apple社ではMac OS X v10.2.3を推奨している。Safariの最終版は2003年後半にリリースする予定。

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