米Apple Computerは米国時間1月2日,「Mac OS X」向けのカレンダ共有ソフトウエア「iCal」の新版 「iCal 1.0.1」と同期化ソフトウエア「iSync 1.0」をリリースした。

 iCalは「カレンダ・ソフトウエアでは初めて,ユーザーが複数のカレンダを管理し,インターネット上で公開,共有できる機能を提供する」(Apple社)。iCalを2002年9月にリリースして以来,これまでで100万本以上を配布したという。またオンラインに公開されたカレンダの数は20万以上にのぼるという。

 iCalでは,ユーザーが自分の作成したiCalカレンダを「公開」することができる。他のユーザーはそのカレンダに「会員登録」すれば,自分のマシンで閲覧することが可能。元のカレンダに変更が加わると,会員登録したユーザーのカレンダも自動的に更新するという仕組みである。

 一方のiSync 1.0ではMac OS X version 10.2(「Jaguar」)のアドレス帳とiCalとをシームレスに連動させる。新版では,同OSのアドレス帳と,Apple社のインターネット・サービス「.Mac」の新しいアドレス帳を同期化できるようにした。また,Macintosh間での定期的な同期化機能も提供するため,複数のMacintoshにおける情報管理も容易になるという。

 iSyncは.Macサービスを利用して, Bluetooth対応の携帯電話やPalmOS搭載デバイス,Apple社の携帯型デジタル音楽プレーヤー「iPod」とのあいだで,連絡先やスケジュールを同期化できる。

 「iCalとiSyncはわずか数ヶ月間で,個人情報を整理したいというMac OS Xユーザーに欠かせない存在となった」(Apple社上級副社長のSina Tamaddon氏)

 iCal 1.0.1とiSync 1.0は,Apple社のWWWサイトから無償でダウンロードできる。両ソフトともMac OS X version 10.2.3が必要となる。

 なお米メディアの報道(CNET News.com)によると,米Microsoftが「Windows XP」向けデータ同期化機能を備えた「Plus Digital Media Edition」を1月7日にリリースする。Apple社はこれに対抗するため,iSyncの開発を急いでいたという。

◎関連記事
米アップルが「Mac OS X」の次期版「Jaguar」をプレビュー
米アップルがインターネット・サービスとソフトを統合した「.Mac」を開始,年会費は99ドル95セント
米アップル,Mac OS XとサーバーOSをバージョンアップ
大いなる賭に出たアップル,新型iMacに託された使命とは?
ソニー・エリクソンと米パーム,Bluetoothを使った相互接続で提携
米アップル,同期化ソフトウエア「iSync」のパブリック・ベータ版をリリース
遅まきながらBluetooth対応になるマッキントッシュ
米MS,Windows Media Player 9を1月7日リリース,「Microsoft Plus!」新版を同時発売

[発表資料へ]