米VeriSignは,同社が100%出資する子会社として「Network Solutions, Inc.」を設立したと米国時間1月6日,発表した。ドメイン管理業務の事業を独立させ,新生Network Solutionsとしてスタートさせる。またWebサイト・サービスや電子メール・サービス業務も移管する。業務内容を刷新し,企業/団体や個人ユーザーに向けて,さまざまな新しいWebサービスを提供していくという。

 Network Solutions社の社長に就任するChampion Mitchell氏は次のように説明する。「Network Solutions社は1993年以来,ドメイン管理業務を行ってきた。しかし,今回新しく生まれ変わる当社はこの伝統を引き継ぐ一方で,過去1年半に注力してきた顧客サービスの向上,製品ラインのアップグレード,新たな価格体系や製品パッケージ,アカウントの購入/更新/管理の簡易化などを通して,ユーザーにさまざまな価値を提供していく」(同氏)

 米Yankee Group,上級アナリストのHelen Chan氏は「Network Solutions社は顧客サービスやサポートに重点を置いており,中小企業やSOHOなど,小売り大衆市場に焦点を当てていることがわかる。現在,中小企業で自社のWebサイトを構築しているのは30%に過ぎない。この割合が今後さらに増えるには,Network SolutionsのようにWebサイトの導入が簡単なソリューションを提供する企業が必要だ」と述べている。

 Network Solutions社が提供するサービスは次の通り。

・5ページからなるWebサイトと電子メール・ボックス2個を,月額使用料金9ドルで提供する

・ドメイン管理業界で初めてマイレージ・プログラムを開始する(同社のサービスを購入,更新すると,米国大手航空会社4社のマイレージ,1000マイル分が提供される)

・大量のドメイン名を管理する顧客向けにVIPプログラムを開始。同プログラムを通して,新しいアカウント管理ツールや24時間対応サービスなどを提供する

・ペンシルバニア州に大規模な顧客サービス・センターを開設する

・Webサイト(http://www.networksolutions.com/)の使い勝手を向上させる

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