「最近発表されたインターネットの新トップ・レベル・ドメイン(TLD)名と現在利用されている150以上ものドメイン名により,世界の上位2000社に入る大企業は2001年までに少なくとも300ものドメイン名を登録しなければならない羽目に陥る。その初期コストは約7万5000ドル」。米Gartner Gourpが米国時間11月20日に,新ドメイン名追加に関する調査結果を発表した。

 インターネットのドメイン名やIPアドレスの割り当てを管理する国際組織ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)は米国時間の11月16日に,新たに7つのTDL名を追加することを決めた(「com,netに追加する新ドメイン名決定。2001年春以降に運用開始へ」)。追加するのは「biz」「info」「name」「pro」「aero」「coop」「museum」。

 「企業は,“.com”のドメイン名をすでに取得していても十分ではなくなる。インターネットで事業を展開している企業は,.comに加えて複数のドメイン名を取得すべき。ビジネスを拡大する“攻め”と第三者による悪用防止の“守り”の両面で戦略が必要である」(Gartner社副社長のAudrey Apfel氏)。

 Gartner社ではこうしたドメイン名戦略を実行するための初期コストの内訳として,以下を挙げる。

・現在と将来を見据えたマーケティングおよびブランド戦略
・法的な手続き
・.com以外のドメイン名の取得
・接頭語の綴り違いなど,似た名前での取得
・関連語での取得
・英語以外の多言語ドメインにおける登録
・半年後との更新(新たなドメイン名や製品名の追加,吸収合併に関連した変更)するコスト。年額約2万ドル

 「ただし,全てのオプションをカバーするのは事実上不可能だ。将来的にはオプションがさらに増え,減ることはない」(Apfel氏)。

◎関連記事
何だか不満?日本語ドメイン
com,netに追加する新ドメイン名決定。2001年春以降に運用開始へ
日本語.COMの登録初日に,システムがトラブル
日本語ドメイン名の次の課題,焦点はアプリケーション対応

[発表資料]