米IBMはLinux対応サーバー「eServer p630」の出荷を開始したと米国時間12月4日,発表した。同社製プロセサ「POWER4」を最大4個搭載可能。「64ビット・プロセサ上でLinuxシステムを導入する際に,コストを削減できる」(同社)

 OSは,LinuxのほかIBM社のUNIXである「AIX5L」に対応する。論理パーティションに分割することで,LinuxとAIX5Lを組み合わせて動作させることも可能。なお同社にとってeServer p630は,AIX5Lを必要とせずLinuxだけで運用可能な初めてのpSeriesサーバーとなる。

 IBM社によると,POWER4プロセサを1個使用しLinuxで動作するeServer p630は1万6827ドルで購入できるという。「Itanium 2を1個搭載しLinuxの動作する米Hewlett-Packardのサーバー『rx5670』で同等のシステムを構成した場合,価格は2万9928ドルになる。eServer p630の方が44%安い」(IBM社)

 Linux対応の「Linux ready eServer p630 Express Configuration」で利用可能なPOWER4プロセサの数は,1個,2個,4個のいずれか。メモリーは最大8Gバイトまで搭載できる。きょう体はラック・マウントとタワーの両方に対応する。すでに大量生産品の出荷を開始しており,価格は1万5577ドルから。ただし,価格にはOSを含まない。

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