米IDCが米国時間9月26日に,世界の電子メール利用に関する調査結果を発表した。それによると,世界中で1日当たりに送信される電子メール・メッセージは,2002年の310億件から,2006年には600億件を超えるという。そのうち個人から個人に送られるメッセージは半分を若干超える程度である。

 個人同士でやりとりする電子メールに加え,スパム・メールや通知メールが急速に増えていることから,電子メールの件数は今後も爆発的に増加する。

 IDC,Collaborative Computing部門バイス・プレジデントのMark Levitt氏は,「ホースで水を注ぐように,電子メールは仕事中ずっと受信箱を満たし,我々が対処できる能力を超えてしまうだろう」と述べた。「電子メールが企業や消費者にとって有益なツールであり続けるためには,デスクトップ・パソコンやモバイル機器,無線装置を使って,急を要する重要な電子メールにほぼリアルタイムでアクセスできるような手法を考え出す必要がある」(同氏)

 またIDCによると,電子メール・ユーザーは,即座に優先度の高いメッセージと低いメッセージを見分け,スパム・メールを削除するようなメッセージ・フィルタリング技術がもっと市場に登場することを望んでいるという。

 なお,世界中で電子メールの送受信に最も利用されている手段はWWWブラウザで,この傾向は2006年まで続く。

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