米IDCが米国時間8月26日,ポータル・サイト市場に関して調査した結果を発表した。それによると,インターネットを利用する米国家庭の84%が「AOL」「MSN」「Yahoo!」サービスを利用しているという。「ポータル・サイトは米国オンライン家庭の日常生活に深く浸透しつつあり,家庭向けの高度なサービス提供を計画している企業にとって見通しは明るい」(IDC)

 ユーザー個人の特性を把握し,電気通信,金融,エンタテインメント分野の消費者やパートナ企業に高度なサービスを提供できるかどうかが,ポータル・サイトの優劣を分ける。

 「AOL,MSN,Yahoo!の成功は,多数のページ配信や登録ユーザー獲得だけによるものではない。加入者との深い関係を築き,ユーザーにとってどのメディアよりも不可欠な存在になることが重要だ」(IDC,Internet Strategies部門バイス・プレジデントのRichard Villars氏)

 今後は既存ユーザーの広帯域への移行が激化する。インターネットを利用する米国家庭が広帯域接続に移るにつれ,ポータル・サイトの基本的な配信関係は変化する。ポータル・サイトはマーケティングおよび情報共有システムを開発し,広帯域プロバイダの販売,マーケティング,決済,顧客ケア・システムとの統合を強化するべきである。

 こうしたポータル・サイトと広帯域プロバイダの協力の重要な2例が米SBCと米Yahoo!の提携,そして米MicrosoftのMSNと米Verizonの提携である。サービス加入者はさまざまな機能を備えた共同ブランドの広帯域向けサービスを利用できるようになるだろう。

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