米Intelが米国時間8月27日に,マルチモード光ファイバ・ネットワーク向けの小型光トランシーバ「TXN17201/9 Multi-Mode XPAK Optical Transceiver」を発表した。10 Gigabit Ethernetや10 Gigabit Fibre Channelのデータ転送速度を「従来の1/2のコスト,1/3の消費電力,1/3のサイズで提供する」(Intel社)という。

 同光トランシーバはXPAK仕様をベースにしている。XPAKは電機インタフェース,物理的属性,信号処理スキームなどの特質を定義する。

 Intel社Communications Group部門執行バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャのSean Maloney氏は,「デスクトップ・パソコンへのGigabit Ethernet導入が進むにつれ,データ・センターにおいて10 Gigabitソリューションは不可欠になりつつある」と説明した。「TXN17201/9 XPAK Optical TransceiverはIntel社が20年にわたりEthernet技術においてリーダーシップをとってきた証である」(同氏)

 現在データ・センターに導入されている光ファイバの大半はマルチモードで,比較的短距離に使用されている。マルチモード光ファイバ・ネットワークの運用コストは,シングルモードと比べて低い。マルチモード光ファイバに対応した10Gbps技術を提供するにより,「簡単でコスト効率の優れた移行手段を創り出す」(Intel社)としている。

 TXN17201/9 XPAK Optical Transceiverはサイズが4平方インチ以下,消費電力は3.5W。スイッチの高ポート密度を実現し,PCI NICに取り付けて利用できる。ホットプラグ対応で,簡単にセットアップでき,遠隔操作のトラブルシューティングが可能。業界標準の「XAUI」4ビット・パラレル・インタフェースにより,EthernetおよびFibre Channel ICと直接接続できる。

 TXN17201/9 Multi-Mode XPAK Optical Transceiverは現在サンプル出荷を行っている。一般向けには2003年1月に出荷する予定である。量産体制に入った際の価格は500ドル。

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