10GビットEthernetの普及促進を目指す業界団体10 Gigabit Ethernet Alliance(10GEA)は大規模な10GビットEthernetの相互操作性デモを行うことを米国時間4月25日,明らかにした。5月7日~9日にラスベガスで開催される展示会「NetWorld+Interop」でデモ用ネットワークを披露する。

 デモ用ネットワークは25社におよぶネットワーク・ベンダーの製品からなる。

 10GEAは先週,相互操作性デモの準備として,カリフォルニア州にある米Key3Mediaの施設でネットワーク構築と製品の組み合わせテストやグループ・テストを行った。参加企業から100人以上が集まったという。

 10GビットEthernetはデータ伝送速度が10Gビット/秒で,延長距離40kmのEthernetである。IEEE P802.3ae規格案は,大都市圏における大容量光リンクの低コスト・オプションとして提案されている規格であり,使用波長は850nm,通信速度は10Gbpsである。1310nmや1550nmの波長とシングルモード光ファイバーを用いた一般的な大容量光リンクと比較して,部品や光ファイバ・ケーブルのコストが半分から10分の1程度と安いため,10Gbpsの大容量短距離リンクを経済的に構成できるようになるものと期待されている。

 10GEAはIEEE(米国電気電子学会)の行っているIEEE 802.3の標準化作業を支援することを目的に,米3Com,米Cisco Systems,米Extreme Networks,米Intel,カナダのNortel Networks,米Sun Microsystems,米World Wide Packetsが発足した業界団体。IEEE 802.3ae Task Forceへの技術的助言も行う。

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