米CardSoftはJavaアプリケーション・プラットフォーム「eAppliance Solution Suite 1.0」を米国時間8月22日,発表した。「OEMや独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)が,mコマース(モバイル・コマース)機器向けに安全性の高いアプリケーションを開発できる」(CardSoft社)としている。

 「電子商取引が成長する一方,現在はデバイス・レベルのセキュリティが不十分だ。そのため,安全なトランザクション環境を望む声は強い。特に金融やデジタル管理の分野において要求が高まっている」(CardSoft社)

 CardSoft社のeAppliance Solution Suite 1.0は小型機器での動作を想定したJavaアプリケーション環境を構築する。複数のJavaアプリケーションが小規模のメモリ容量でも同時に動作し,安全なトランザクションを実行できるようにする。携帯電話機,スマートPDA,Pocket PC,カメラ,POS装置,自動販売機,インターネット端末などを想定する。

 eAppliance Solution Suite 1.0は,業界団体STIP Consortiumが策定したAPI「STIP 2.1」を利用している。そのため,eAppliance Solution Suite 1.0を使って実装したアプリケーションは,他のSTIP対応プラットフォームでも,変更を加えることなく動作する。STIP 2.1のほか,「FINREAD」「CLDC v1.02」に対応する。

 また,eAppliance Solution Suite 1.0に含まれるJava仮想マシンはISO規格のJEFFフォーマットを利用しており,Java関連の標準化推進団体J-Consortiumが定義したJavaプログラムに準拠する。

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