米Qwest Communications Internationalが米国時間8月8日に,2002年第2四半期の決算を発表した。売上高は43億2000万ドルで,前年同期の52億2000万ドルに比べ17.3%減少した。純損失は11億4000万ドル(1株当り損失は68セント)。前年同期の純損失は33億1000万ドル(1株当り損失は1ドル99セント)だったので,赤字幅は縮小した。

 調整済みEBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)は12億6000万ドルで,前年同期の20億ドルに比べ37.9%減少した

 当期の業績が悪化した要因についてQwest社は,光通信回線容量取引と一部IP装置の売上減少,企業がダイヤルアップ・インターネット接続/マネージド波長サービス向け製品に投資を続けていること,訴訟のリスク増と在庫および資産の評価減に対する予想外の支出を挙げている。

 なお同社は,過去に不正確な会計処理を行っていたことを認め,現在,同社の会計慣行および処理を見直し中であることを7月28日に明らかにした。2002年8月19日までに,当期のより詳細な会計報告を発表するとしている。

 また同社は,2002年通年の業績見通しを明らかにした。それによると,売上高は171億ドルから174億ドルの範囲,調整済みEBITDAは54億ドルから56億ドルになるとみる。1株当り損失は46セントから49セントと見込む。

◎関連記事
米クエスト,光通信回線容量取り引きで総額約11億6000万ドルの水増し計上を認める
米クエスト,WSJ掲載の記事に否定の声明,「刑事捜査の対象となる理由はない」
米クエストが2001年Q4~2002年業績予測を下方修正,7000人を追加削減へ
「整理統合が進む企業向けISP,上位10社が米国売上高の65%占める」と米In-Stat
仏ビベンディ,粉飾決算疑惑に対する声明を発表
米ゼロックス,1997年~2001年で64億ドルの売り上げ水増しを認める
崩壊する米国製グローバル・スタンダード――ワールドコム粉飾決算がトドメを刺す
世界経済を揺るがす米ワールドコムとはどんな企業だったのか

[発表資料へ]