米Critical Pathが米国時間7月23日に,無線キャリアやサービス・プロバイダに向けたインスタント・メッセージング(IM)ソリューションを発表した。特徴は,既存のSMSやWAP対応インフラと組み合わせることが可能なこと。

 「Critical Path社のIMソリューションは,無線キャリアやサービス・プロバイダの顧客確保を支援する。携帯電話機,モバイル・メッセージング装置,パソコンなどを使った無線トラフィックの増加により,収益を高めることができるようにする」(Critical Path社)

 Critical Path社のIMソリューションは,同社だけでなく他社のアプリケーションにも対応したプレゼンス情報を提供する。プレゼンス情報とは,ユーザーのパソコン,PDA,携帯電話が「インスタント・メッセージを受信可能か」を示すもの。Critical Path社の個人アドレス帳,カレンダー,インターネット・メールなどと連携するほか,他社のゲーム・アプリケーションにプレゼンス情報を追加するといった利用も可能となる。

 また,同ソリューションは「SIP/SIMPLE」をサポートしており,複数のネットワークにまたがった通信を可能にする。他のインスタント・メッセージングおよびテレフォニ・システムに対応できる。さらに,「Wireless Village」もサポートするため,携帯電話機,モバイル・コンピューティング装置,デスクトップ・パソコンの間でSMS,WAP,HTTPを介したメッセージ交換が可能となる。

 「世界中のサービス・プロバイダが直面している現在の経済状況において,既存のインフラを利用できるCritical Path社のソリューションは,低いコストで収益性のあるサービスを提供できるので大きな価値がある」(米Yankee GroupアナリストのPhilip Marshall氏)

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