米IBMが米国時間7月19日に,新型のラックマウント・サーバー「eServer x345」と,ラックマウント・サーバーのキーボード/ビデオ/マウス(KVM)を一つに集約するための接続技術「Advanced Connectivity Technology(ACT)」を発表した。

 「この5年のあいだに,一般的なデータ・センターでは配線の規模が拡大してしまった。それは,ラックマウント・サーバーが小さくなった影響で,より多くのシステムを設置できるようになったからだ」(IBM社)

 同社によると,ACTを使うことで,これまでのKVMスイッチング・ソリューションを利用する場合に比べ,設置面積を最大90%削減できるという。同技術はすべてのxSeriesサーバーに対応しており,「多くの顧客を小型のラックマウント型高密度サーバー環境に移行させるのに大きな役割を果たすだろう」(同社)

 「eServer x345は,米Intelのマイクロプロセサ『Xeon』を2U(高さ約88mm)のきょう体に格納する初めてのサーバー」(同社)。最大2個のプロセサを搭載可能な2ウエイ・サーバーで,ホットスワップ可能なUltra 320ハード・ディスク装置ベイを6ポートと,PCI拡張スロットを5ポート備える。

 なお,米メディアの報道(CNET News.com)によると,ACTはKVMスイッチをサーバーに直接接続するのではなく,サーバー同士を相互接続するという。IBM社はACT対応製品として,最大64台のサーバーを制御できる「Local Consol Manager」と最大256台制御可能な「Remote Console Manager」を用意する。価格はそれぞれ759ドルと4699ドル。

 同じくCNET News.comによると,eServer x345の価格は2799ドルからという。

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