米IBMが米国時間6月25日に,エントリ・レベルのUNIXサーバー「eServer p630」を発表した。動作周波数1GHzの「POWER4」プロセサを搭載し,「米Sun Microsystems製『V480』の性能を84%上まわる」(IBM社)。

 eServer p630の対応OSはLinuxと「AIX 5L」。Linuxへのネイティブ・サポートは2002年第3四半期になる予定。第4四半期には動的LPAR(Logical PARtitioning:論理区画)技術を組み込み,最大4台の仮想サーバーに区分できるようにする。各仮想サーバーにLinuxやAIX 5Lを走らせることが可能。

 「eServer p630の開発には,『eServer p690』や『同p670』の機能を用いた」(IBM社eServer部門ジェネラル・マネージャのVal Rahmani氏)

 その他の主な特徴は以下の通り。

・自己管理/自己修復が可能なサーバーの開発プロジェクト「Project eLiza」の技術をベースにする。

・POWER4プロセサを4個搭載し,16Gバイトの主記憶,ホットスワップ対応のハード・ディスク装置4台とホットプラグ対応のPCI-Xスロット4基を備える。

・ハンドヘルド機を使った無線管理,あるいはケーブル接続した制御装置による管理が可能。

・ラックマウント型とデスクサイド型を用意。

 eServer p630の価格は最小システム構成で1万2495ドル。8月30日に出荷する予定である。

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