米IBMが米国時間6月10日に,中規模企業向けサーバー「eServer xSeries 235(x235)」と「同255(x255)」を発表した。x235は米Intelのプロセサ「Xeon Processor DP」を2個搭載する2ウエイ構成が可能。一方x255は「Xeon Processor MP」の4ウエイ構成に対応する。

 IBM社は“Microsoft Exchange 2000 Messaging Benchmark”というベンチマークを使い,x235の処理性能計測した。それによると,x235の方がDell社のPowerEdge 4600よりも11%高い結果を得たという。「2ウエイ・サーバーのなかで,e235が現時点で最も高い値を示した」(同社)。さらに同ベンチマークでx255の性能を計測したところ,「現行の4ウエイ・サーバー中,x255が最高値を獲得した」(同社)としている。

 x235およびx255の内容は以下の通り。

・eServer xSeries 235:
 筐体(きょうたい)のサイズは5U(220mm)。「タワー型のシステムとしては,業界で初めて2台のUltra320 SCSIコントローラを内蔵した」(同社)。これにより,PCIスロットを使わずにハード・ディスク装置のRAID 1ミラーリングを行える。同社は,「このストレージ・サブシステムはUltra160 SCSIに比べ,最大2倍のデータ転送速度を持ち,全体的な性能向上に貢献する」と説明している。さらに全体の性能を高めるため,二つのActive PCI-Xスロットを備える。同スロットのクロック周波数は133MHz。「ボトルネックを排除し,データ転送速度を向上させる」(同社)

・eServer xSeries 255:
 880Gバイトの記憶装置を内蔵し,オプションでUltra320 SCSIに対応する。また,xSeriesのサーバーとしては初めて,メモリ・エラーによる障害を自動的に防ぐ自己管理機能「Hot Spare Memory Protection」に対応したという。

 x235およびx255の対応OSは,LinuxまたはWindows。いずれも,「Light Path Diagnostics」,「Predictive Failure Analysis」,遠隔管理ツールなどの自己管理機能を備える。両サーバーの出荷開始は,世界各地で6月後半を予定する。

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