「インクジェット・プリンタの出荷台数が減少傾向にあるのに対して,一体型多機能プリンタの出荷台数は増加している」。米GartnerのDataquestは米国時間7月15日に,米国のプリンタ市場に関する調査結果を発表した。

 2002年第1四半期におけるインクジェット・プリンタの出荷台数は410万台で,5.8%減少した。一方,多機能プリンタの出荷台数は130万台で,98%の伸びを記録した。

 「第1四半期のデータから,消費者が多機能プリンタの利点を認識し始めており,必要に応じて購入していることが分かる」と,Dataquest社上級アナリストのDavid Haueter氏は説明する。「以前の多機能プリンタは,中程度の印刷,ファクス,コピー機能しか備えていない割には値段だけが高かった。しかし最新モデルは,各機能を足した“合計”以上の機能性を提供している。製品の改良と拡充が進み価格が下がるにつれ,多機能プリンタはより一層広まるだろう」(同氏)

 今後ベンダーにとって重要となるのは,「多機能プリンタの小型化,ソフトウエアや写真印刷機能の強化」(Dataquest社Digital Document and Imagingグループ担当副社長のAndrew Johnson氏)という。

 なお単一機能のインクジェット・プリンタと多機能プリンタを合わせた,2002年第1四半期におけるプリンタ出荷台数は,8%増である。もちろん多機能プリンタがけん引車となったという。

 Dataquest社はこれまで,2002年1年間の多機能プリンタの出荷台数を450万台と予測していた。しかし,第2四半期もこのペースで伸び続ければ,500万台に達する可能性もあるという。

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