リコーは2002年6月10日,カラー・プリンタ,スキャナ,ファクシミリ,コピーの機能を1台で備えた複合機「imagio Neo C240/C320シリーズ」を発表した。紙文書をスキャンした結果を電子メールで送信できるのが特徴。2002年6月17日に出荷開始する。

 紙文書をメールで送る機能は「スキャン to E-Mail」と呼ぶ。紙文書をスキャンし,それをPDFやJPEGなどの形式に変換して,電子メールの添付ファイルにして送信する。ファクシミリと異なりカラー・データとして送信できる。つまり赤字で施した修正などもそのまま送れる。また,海外にデータを大量に送信する場合には,ファクシミリより通信コストを軽減できる。送信元には,通常自分が使っているメール・アドレスを設定できる。

 紙を下から上へと縦方向にまっすぐ送る「垂直搬送技術」を採用した。横方向に紙を送る方式に比べ,搬送経路が短くなった分,スピードが上がるし小型化も可能になる。また,紙づまりの際の操作もしやすくなるという。

 C240,C320ともに4機種ずつの製品がある。価格は,C240が89万円から,C320が99万円から。C320の方がコピーや印刷などの速度が速い。

 同時に,A3カラー・レーザ・プリンタの新機種「IPSiO Color 7100」や,従来機種「IPSiO Color 5100」の後継機となる「IPSiO Color 6000」「IPSiO Color 6500」も発表した。IPSiO Color 7100はカラー印刷がA4版で24枚/分と高速なことが特徴。パンチ穴を開けたり,ホチキスで綴じるなどの処理も自動的に実行する。IPSiO Color 6000と6500は,高速のモノクロ印刷を得意とする。カラー印刷の速度はIPSio Color 7100の半分以下だが,モノクロ印刷の速度は7100を上回る。IPSiO Color 7100は2002年6月20日発売で39万8000円。IPSiO Color 6000と6500は2002年7月10日発売で,価格はそれぞれ23万8000円と27万8000円である。

(八木 玲子=日経バイト)