米iPassが米国時間6月24日に,欧州とアジアでWi-Fi(802.11b)対応無線接続を提供する企業6社と提携したとことを明らかにした。今回提携を発表した企業は,デンマークのCopenhagen Airport,スペインのKubi Wireless,英国のMegabeam,スイスのMonzoon Networks,フランスのWificom,シンガポールのStarHubである。
iPass社はローミング・サービス「Global Broadband Roaming(GBR)」を拡充し,デンマーク,スペイン,スイス,フランス,シンガポールなど6カ国の空港,ホテル,ビジネス街でサービスを展開する。
iPass社は上記6社と協力し,Wi-Fi対応ホットスポットを企業ユーザーの利用に対応できるようにする。VPNやその他のセキュリティ・ポリシー管理システムとの相互接続性を確立する。企業向けに整備したホットスポットは,iPass社のモバイル接続クライアント「iPassConnect」で利用できるようにする。
6社はiPass社との提携のもと,主に以下の公共の場所でWi-Fi対応無線接続を提供する。デンマークのコペンハーゲン空港,イタリアのローマ空港とミラノ空港,スイスのチューリッヒ空港,スペインのマドリッド空港とバルセロナ空港,シンガポールのコンベンション・センター「International Convention & Exhibition Center(Suntec City)」など。
なおiPass社のGBRサービスは,現在米国内外における400カ所以上のWi-Fi対応ホットスポットをカバーしている。
また,iPass社はゲートウエイ認証用の汎用インタフェース仕様(GIS:generic interface specification)を同日発表した。「ゲートウエイ・ベンダーや無線ISPがこのGISを導入すれば,一つのWi-Fi対応装置でさまざまな異なるネットワークからアクセスできるようになる」(iPass社)。iPass社が発表したGISは同社のWebサイトから無償で入手できる。
◎関連記事
■一歩先を行く米国のホットスポット――普及支える三つの鍵
■「米国のホットスポット利用者は2007年に2100万人」---英企業が調査
■「2006年のホットスポットは4万2000カ所で2001年の21倍,市場の売上高は約57倍に」,米企業の調査
■英国航空が機内広帯域ネット接続サービスの試験運用を開始へ
■米アースリンク,「全米数百カ所のホットスポットを利用できる」無線通信サービスを発表
■ノキアと米IBMがホットスポット普及促進で提携
■「急成長する無線LAN市場,企業ユーザーがホットスポットの普及を促進」,米企業の調査
■ホットスポット普及のカギは,通信事業者間の“ローミング”にあり