米IBMが米国時間6月17日に,同社の電子商取引用ソフトウエア「WebSphere Commerce」向けの拡張機能「CrossWorlds Extender for WebSphere Commerce」を発表した。中~大規模企業に向ける。
CrossWorlds Extender for WebSphere Commerceを利用することにより,企業は,ERP,ERM,SCMなどの既存のアプリケーションとWebSphere Commerceを迅速に統合できる。
CrossWorlds Extender for WebSphere Commerceは,注文追跡,在庫管理,商品発送といった作業を簡素化する。ビジネス・プロセス統合技術を組み込んでおり,「事業運用の効率化を高める」(IBM社)。
「現在,電子商取引を手がける企業は,限られた予算で社内運用の合理化と市場での競争力強化を図らなければならない。CrossWorlds Extender for WebSphere Commerceは,企業が他の主要アプリケーションを電子商取引ソリューションの一部として利用し,最も急を要する統合のニーズに対応できるようにする」(IBM社WebSphere Commerce部門ディレクタのBart Lautenbach氏)
CrossWorlds Extender for WebSphere CommerceのあらゆるコンポーネントはJava 2 Platform, Enterprise Edition(J2EE)やXMLといった標準規格をベースにする。WebSphere CommerceはJavaプログラミング・モデルを基盤にしたオープンなアーキテクチャを備えているため,開発者は特定のニーズに合った機能を追加することが可能。
CrossWorlds Extender for WebSphere Commerceは2002年第3四半期に,一般向けにリリースする。価格は15万ドルから。
ちなみに米IDCによると,ビジネス・インテグレーション向けサーバー・ソフトウエア市場は,2006年に現在の2倍を上まわる43億ドル規模に達するという。しかし,米Hurwitz Groupの調査によれば,企業は優れた統合が事業の成功につながることを認識しているものの,統合向け製品を完備している割合は35%に満たない。
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