米O'Melveny Consulting(OMC)と米サンディエゴ地域技術連盟(San Diego Regional Technology Alliance:SDRTA)が米国時間6月12日,「無線分野の企業数,従業員数,給与合計が最も多いのはカリフォルニア州である。とりわけ,サンディエゴとベイエリア周辺における無線企業の発展ぶりは目覚ましい」などとする調査結果を発表した。

 カリフォルニア州では衛星通信,802.11対応サービス,集積回路,固定無線,無線光学技術などが盛んだ。「革新的な研究施設も多く,最新の無線技術が生まれる中心地だといってもよい」(OMC社マネージング・ディレクタのCliff Numark氏)

 カリフォルニア州がさまざまな無線分野でリーダーシップを発揮している理由として,シリコンバレーの存在と,CDMA(Code Division Multiple Access)技術の特許を保有する米QUALCOMMがサンディエゴにあることなどが挙げられる。

 その他の主な調査結果は次の通り。

・カリフォルニア州は無線企業の本社の数が全米で最も多く,全体の28%以上が集中している。

・カリフォルニア州では6万人以上が無線分野で雇用されている。テキサス州における同分野の雇用数は,その約半分の3万4000人である。

・カリフォルニア州には無線分野の企業2000社以上が拠点をおいており,全米で最も数が多い。2位はテキサス州で,1100社が拠点をおく。

・カリフォルニア州の無線分野における給与合計は35億ドル以上。テキサス州は15億ドル。

・カリフォルニア州で無線分野の企業と雇用数が最も多いのは,グレーター・ロサンゼルス・エリア(ロサンゼルスと周辺の4郡)である。約800社の企業が2万2500人を雇用している。

・カリフォルニア州で無線分野の企業と給与合計が最も集中しているのは,ベイエリアである。ベイエリアは,ベンチャー投資資金を8年間で約40億ドルと,カリフォルニア州内で最も多額に受けている。

・カリフォルニア州で無線分野の従業員が最も集中しているのは,サンディエゴ・エリアである。住民10万人当たり,484人が無線分野の企業に勤めている。また州内では増加のペースが最も速く,1993年より257%の伸び率で拡大している。

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