米Cisco Systemsは,米Hammerhead Networksと米Navarro Networksを買収することで,それぞれと最終合意に達した。Cisco社が米国時間5月1日に明らかにしたもの。

 Hammerhead社は2000年4月設立の会社。従業員数は85人。買収完了後はCisco社Network Edge and Aggregation Routing Group,Cable Business部門の傘下に入る予定。

 Hammerhead社は,IPサービスを高速に実行するためのソフトウエア・ソリューションの開発を手がけている。このソフトウエア・ソリューションは,会計処理,セキュリティ,サービス品質(QoS)といった複数のIPサービスを,ネットワークの性能を低下させることなく高速化するという。

 Hammerhead社の買収は株式交換方式で行う。Cisco社は,Hammerhead社の全発行済株式/オプションに対し,1億7300万ドル相当のCisco社株を割り当てる。なおCisco社はすでにHammerhead社の少数株を保有している。

 もう一方のNavarro社は,Ethernet市場向けの高性能/低コストASICを開発している会社。設立は2000年3月。従業員数は25人。Navarro社の買収により,Cisco社のASCI開発における内部体制を強化できるという。

 Navarro社の買収も株式交換方式で行う。8500万ドル相当のCisco社株と,Navarro社の全発行済株式/オプションとを交換する。Cisco社はNavarro社の少数株もすでに保有している。Navarro社は買収完了後,Cisco社Internet Switching and Services Group,Internet Systems Business部門の傘下に入る。

 なおこの2社の買収については,Cisco社が米証券取引委員会(SEC:Securities and Exchange Commission)に提出した2002会計年度第2四半期(2001年11月~2002年1月期)の財務報告書「10-Q」のなかで言及していた。

 買収はいずれも,Cisco社の2002会計年度第4四半期(2002年5月~7月期)に完了する予定。Cisco社では,この買収に関連する一時的な費用が1株当り2セントを超えないと見込んでいる。

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