シャープの米国子会社が消費者向け無線データ・サービスの試験運用を開始

和田英一

2002.04.23

　シャープの米国子会社Sharp Electronicsは消費者向け無線データ・サービスの試験運用を始めることを米国時間4月22日，明らかにした。同社と米Aether Systemsが開発した，Zaurus向け無線データ・サービス・ソリューション「Sharp Mobile Services」を消費者に提供するもの。

　Sharp Electronics社のWebサイト（http://www.sharpmobile.com）で申し込める。

　このサービスは，米Verizon WirelessのCDPD （Cellular Digital Packet Data）ネットワークを利用する。POP3，IMAP4によるメール送受信，メール添付ファイルの閲覧，Webページ閲覧が可能。Webページ閲覧は，無線用の最適化と，Aether社の無線アプリケーション向けプラットフォーム「Aether Fusion」によるデータ圧縮を施しているため，既存のデータ・ネットワークよりも高速で効率がよいという。

　この試験サービスは，2002年第3四半期の商用サービス立ち上げまでの期間限定サービスで，初期料金，月額料金，Enfora社製CDPDモデムを割引価格で提供する。

　Sharp Electronics社は，企業向けソリューションの提供も予定している。モデムによる注文，調達，ネットワーク・サービス，課金，顧客サービス／サポートを提供するエンド・ツー・エンドの無線ソリューションで，「リアル・タイムによる電子メール・アクセス，添付ファイル管理，最適化したWeb閲覧，無線PIM（Personal Information Management）機能を提供する」（Sharp Electronics社）

　こちらは，アプリケーション・サーバー，サポート・サービスのホスティング，製品調達，顧客サポート，技術サポート，24時間のネットワーク運用サポートをとりまとめたソリューション・パッケージとして提供する。今夏半ばにも提供を始める予定。