米Adobe Systems社と米Microsoft社はAdobe社の動画編集ソフト「Premiere」と動画エフェクト・ソフト「After Effects」がMicrosoft社のストリーミング・プラットフォーム「Windows Media」のサポートを拡張する。米ラスベガスで開催中のNAB(全米放送事業者連盟)の年次総会「NAB2002」で両社が米国時間4月8日に明らかにしたもの。

  同日の発表によれば,「Premiere」と「After Effects」は,「Windows Media」に対応しているが,同ストリーミング技術の次期版となる「Corona(開発コード名)」が出荷された時点でサポートを拡張するという。両製品は,両社のブースにてデモが行われる。

 「Corona」は,「Media Audioコーデック」と「Media Videoコーデック」をもとに構築されている。「Media Videoコーデック」の新バージョンでは,コンテンツによってはMPEG-2の半分から3分の1のビット伝送速度でDVD品質の標準画質(SD)ビデオを作成できる。「Windows Media Video」の新バージョンは旧バージョンより20%効率を高め,高精細度720pビデオ解像度をDVDの半分のファイル・サイズで提供する。「Windows Media Audio」コーデックの新版「Windows Media Audio Professional (WMA Pro)」は,6チャンネル・サラウンド・サウンド(24-bit/96kHzのサンプリング)のWeb配信を可能にする。

 また同日,初めて「Adobe After Effects Plug-In Power Pack」が発表された。同製品は,「After Effects」で「Media Audio」と「Media Video 8」ファイルのエンコードを可能にする機能を提供する。ユーザーは,スタンドアロンのエンコーディング・アプリケーションを使う必要性がなくなるため,デジタル・メディアの製作を高速化できる。「Premiere」の次期リリースで主要コンポーネントとなる予定の「Media Audio」と「Media Video 8」エンコーダも,NAB2002にてデモが行われている。

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