米マイクロソフトは2001年12月11日,ニューヨークで開催されたストリーミング関連のイベント「Streaming Media East 2001」で,Windows Media Technologyの次期バージョンを発表した。コード・ネームは「Corona」。同社の.NETサーバーに搭載してストリーミング・ファイルの配信に使うWindows Media Servicesは,同日からベータ・テストを開始した。Windows Media Player,Windows Mediaの音声とビデオのコーデック,Windows Media Encoderとソフトウエア開発キットの新バージョンを含むその他のCoronaツールは,2002年の早い時期にベータ・テストを開始する予定である。

 Coronaの主な新機能は以下の4点。(1)ユーザーが使用できる帯域をすべて使い,できる限り多くのデータを送ることでバッファリング時間を短縮。すばやくストリーミング・データを再生できる。(2)新コーデックを採用し,2割以上圧縮効率を高めている。(3)配信サーバー側で,配信中のプレイ・リストに速報や広告などのコンテンツを追加できる。(4)プレーヤ,サーバー,エンコーダで,新製品や新サービスを使うためのプラグイン・ソフトを利用可能にする。

 なお,ストリーミング分野で実績のある米リアルネットワークスは同イベントで,同社のストリーミング・システム「RealSystem IQ」を標準的なファイル形式MPEG-4に対応させると発表した。サーバーとクライアント(RealPlayerとRealOne Player)に米エンヴィヴィオのプラグインを組み込むことで,MPEG-4ファイルのストリーミング配信を可能にする。ユーザーはシステムの自動更新の機能を使ってこのプラグインを入手できる。(Y.Y.)