米Liquid Audioが携帯用音楽プレーヤなどで使用するコピー防止技術で米国特許を取得した。同社が米国時間4月4日に明らかにしたもの。消費者向け機器で利用するデジタル著作権システムであり,コンテンツ所有者の権利を保護しながらマルチメディアの再生を可能にするという。

 同特許の米国特許番号は6,367,019。タイトルは「Copy security for portable music players」。1999年3月26日に申請し,2002年4月2日に成立した。102件のクレームから成る。

 この技術は,Liquid Audio社の「Secure Portable Player Platform(SP3)」技術の中心的なコンポーネントにあたるという。SP3により,「コンテンツ所有者の権利と契約に従ってデジタル・オーディオを再生する機器の作成が可能になる」(Liquid Audio社)。SP3は,家電品メーカーやLSIメーカーなどにライセンス供与する。

 SP3はデジタル著作権管理システムに以下の機能を提供する。

・内蔵メモリおよび拡張メモリのいずれでも,著作権を保護したままデジタル・コンテンツを再生
・著作権を保護したシステム間でのコンテンツの共有
・コンテンツのメタデータに対する改ざん防止
・再生機器上での著作権保護キーの移動と更新

 Liquid Audio社技術担当副社長のLeon Rishniw氏は,「当社はコンテンツ所有者の権利を尊重する技術を開発するよう常に努力している」と説明する。「当特許は,“保護されたコンテンツにアクセスする技術的な方法を機器メーカーに提供する”という当社の先導的な取り組みを示すものである」(同氏)

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