米Liquid Audioが米国時間7月11日に,リキッドオーディオ・ジャパンとのあいだで締結していたライセンス契約および再販契約を解除することで両社が合意に達したことを明らかにした。これに伴いリキッドオーディオ・ジャパンは社名を変更し,Liquid Audio社の技術の配布を中止する。

 また日本の音楽市場にサービスを提供するために用いているLiquid Audio社のディジタル配信プラットフォームの使用もやめる。両社の合意内容は以下の通りである。

 リキッドオーディオ・ジャパンはLiquid Audio社の商標の使用をおよそ30日以内に中止する。これには社名の使用も含まれる。またLiquid Audio社のすべての製品/技術/ライセンスの返却,既存顧客のLiquid Audio社への移管なども盛り込まれている。

 Liquid Audio社は今後東京に事務所を設立し,日本の顧客に直接サービスを提供していく。また日本のレコード・レーベルや小売業者,家電量販店などとのこれまでの関係を継続していくとともに新たな提携関係も築いていく。

 Liquid Audio社は,Liquid Audio社Business Development部門上級副社長のRobert Flynn氏とAsia Pacific Operations部門副社長のChris Park氏がリキッドオーディオ・ジャパンの取締役会から退いたことも明らかにした。

 これについてLiquid Audio社の共同設立者でCEOのGerry Kearby氏は次のようにコメントを出している。「日本は世界第2位の音楽市場であり我々にとって重要だ。両社の長期的成功にとってこれがベストな選択と判断した」(同氏)。

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