米Palmが,「Palm」機器用のディジタル音楽ソリューションとして米Liquid Audioの技術を採用した。Liquid Audio社が米国時間8月9日に明らかにしたもの。この契約により,Palm社はLiquid Audio社から,ディジタル音楽機器開発用のプラットフォーム「Secure Portable Player Platform(SP3)」と楽曲用電子商取引ソリューション「Liquid Store」のライセンスを受ける。

 SP3では,Palmの全機種に対応するディジタル音楽機器の開発が可能である。今回のPalm社とLiquid Audio社の提携を受けて,最初にディジタル音楽機器を開発するのはシンガポールShinei。同社は「Palm m100」製品系列向けMP3プレイヤ「Porteson」を開発する。

 またPalm社はLiquid Storeカスタム版のライセンスを受け,「Palm Music Connection」と呼ぶ音楽ダウンロード用のWWWサイトを新たに構築する。これにより,Palm m100のユーザーは「さまざまなアーチストやジャンルの楽曲を安全にダウンロードできるようになる」(Liquid Audio社)。

 Shinei社のPortesonとPalm m100やPalm m105,Liquid Audio社のソフトウエア「Liquid Player Plus」により,CDと同程度の音質を持つ音楽ファイルのストリーミング再生やダウンロード,購入が可能になるという。

 「Liquid Player Plusは主要な音楽コーデックとフォーマットに対応しているため,このソフトウエア一つあればインターネット上にある膨大な音楽にアクセスできる」(Liquid Audio社)。Liquid Player Plusには,楽曲の検索や管理,転送,個人の音楽CDからの取り込み,といった機能もある。

 「Palm社と提携したことで,数百万人のユーザーにディジタル音楽を届けられるチャンスを得た」(Liquid Audio社の創設者でCEOのGerry Kearby氏)。

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