米IBMが米国時間3月13日に,米Intelの「IA-32 Xeon」プロセサ・ベースのサーバー「eServer xSeries 440(x440)」を発表した。最大16個のプロセサと64Gバイトのメモリーに対応する。

 「ビルディング・ブロックに対応しており,必要に応じて演算能力を増やすことができる。単一の大規模なデータベースを実行する1台のサーバーとしても,複数の電子メール・サーバーなど数多くの小さな“仮想サーバー”の集合体としても利用できる」(IBM社)

 eServer x440の主な内容は次の通り。

・ビルディング・ブロックによる拡張性
 「XpandOnDemand」技術により,業務の予期せぬ拡大に対応する。当初4ウエイで導入したシステムを,必要に応じて4プロセサのモジュールを四つ追加することで最大16プロセサのシステムに拡張できる。

・高密度
 8U(約356mm)のフォーム・ファクタに16ウエイ・サーバーを,4U(約178mm)に8ウエイ・サーバーを格納可能。

・負荷の整理/集中
 16個のプロセサ上で1つのOSを動作させることも,最大4台の“物理”サーバーに分割して動作させることも可能。米VMWareの仮想マシン・ソフトウエア「VMWare ESX Server」を使うことで,16ウエイ・システムを64個の仮想システムに分割することができ,米MicrosoftのOSとそのほかのOSを組合せて動作させることができる。

・自己修復に対応した「Project eLiza」技術
 メモリのミラーリングを行う「Active Memory」と「Memory ProteXion」により,障害時にもシステムの動作継続を支援する。サーバーをネットワークから分離したりシャットダウンしたりせずに,潜在的な問題の発見や修復が行える。

・リモートI/O
 PCI-X I/Oにより,12台のPCI/PCI-Xアダプタ・スロットをサーバーから数メートル離した場所に追加できる。その結果,さまざまな拡張I/Oデバイスを利用可能となる。

 32GバイトのSDRAMを備えるシステムの価格は10万ドル強で,2002年7月に利用可能とする予定。また,36Gバイトのハード・ディスク装置を持つ2ウエイeServer x440は,1万8500ドル。

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