米Compaq Computerが米国時間3月6日に,無線対応の企業インフラ・ソリューション「Wireless Enterprise Framework」を発表した。「単一の包括的な方法で,企業向けアプリケーションを無線対応させるために必要な主要コンポーネントをすべて提供する」(Compaq社)

 Wireless Enterprise Frameworkは無線アプリケーション・ゲートウエイであり,複数の企業向けアプリケーションを統合するための開発ソリューション。「生産性/顧客満足度/収益の向上,高性能とコスト削減を実現するため,実行可能な無線アーキテクチャとロードマップを提供する」(Compaq社)

 多くの企業ではシステムを完全に展開する前に,導入予定技術の検証とROI(投資回収率)見積もりの目的で試験運用を希望している。そこでCompaq社は,無線対応に必要なサーバー・ハードウエア,ソフトウエア,ハンドヘルド機器,コンサルティングとサポート・サービスをすべて含めた試験ソリューションを用意する。「コストおよび期間は,競合他社の1/4」(同社)としている。

 同ソリューションの特徴は次の通り。

・アプリケーションをいつでも,どこでも利用可能にする
 従業員が企業外部からいつでも,どこでも,電子メール,スケジュール,データベース,SCM,SFA,CRMなどのアプリケーションをシームレスに利用できるようになる。

・迅速なROIの向上
 無線対応業務にかかわる展開の高速化,コスト削減,ROI向上を図る。顧客満足度の向上,新製品やサービスの市場投入にかかる期間を短くし,販売サイクルの短縮,販売/サービス・コールあたりのコスト削減を可能にする。「従来の典型的な方法では,試験ソリューションの展開に100万ドル以上の経費が必要で,最低でも12週間から16週間かかった。Wireless Enterprise Frameworkの場合は,30万ドル以下で4週間かからずに済む」(同社)

 Wireless Enterprise Frameworkは,Windowsの動作するサーバー「ProLiant DL580」,「ProLiant DL360」を使用し,50ユーザー・ライセンスを含む。さらに50台の「iPAQ Pocket PCs」が付属する。パッケージの一環として,Compaq Global Servicesがインストール,設定,ハードウエア/ソフトウエアに対するサービスを提供する。

◎関連記事
「米国のホットスポット利用者は2007年に2100万人」---英企業が調査
「急成長する無線LAN市場,企業ユーザーがホットスポットの普及を促進」,米企業の調査
進む米国企業の無線利用,2001年末に従業員の47%が活用へ,小企業では5割突破
2007年の企業向け無線通信システム市場は現在の2倍以上に
「北米のワイヤレス・データ通信のユーザーは5年後に1億3700万人に。企業用途ではPDAが主流に」---。米Dataquestの予測
「2001年のPDA世界市場,値下げが功を奏して出荷台数は前年比18%増」と米調査
急減速のPDA市場,“無線での常時接続”に復活賭ける
企業ユーザーの間ではPalmが主流,米調査会社3社の結論

[発表資料へ]