米Synergy Research Group(SRG)が米国時間2月26日に,「無線LAN市場は8四半期連続で2けた成長を記録し,2000年から150%以上拡大した」などとする調査結果を発表した。

 2001年第4四半期における無線LAN機器の売上高は,前期比約12%増の4億5000万ドルとなった。2001年通年では14億7000万ドルである。2001年第4四半期を対象市場別でみた場合,企業向け市場の売上高は横ばいだった。しかし,SOHO/家庭向け市場は前期と比べて25%以上の成長を遂げ,売上高が企業向け市場とほぼ同額の2億2500万ドルに達した。

 「無線LAN市場は,企業向け市場の減速にも関わらず順調に成長している。またSOHO/家庭向け市場の顕著な伸びは,802.11規格が消費者市場でも導入されつつあることを示している。今後,企業での普及が進むにつれ,自宅でも802.11を利用したいと考えるユーザーがさらに増えるはずだ」(SRG社の無線LAN業界アナリストの Aaron Vance氏)

■表1 無線LAN世界市場,企業向け分野における売上高ベースのベンダー別シェア

               2001年Q4        2001年

Cisco Systems    35.4%        31.1%
Agere Systems    18.4%        20.4%
Symbol           13.0%        11.6%

出典:SRG社
 
■表2 無線LAN世界市場,SOHO/家庭向け分野におけるベンダー別の売上高シェア

               2001年Q4        2001年

Linksys         22.1%         21.1%
Buffalo         19.2%         20.2%
D-Link          10.7%         10.0%

出典:SRG社

 上記以外のベンダーでは,イスラエルのAlvarion, 米Avaya, 米Linksys,米Buffaloなどが好調だった。いずれも前期と比べて40%以上の成長を遂げた。SOHO/家庭向け市場では,Linksys社とBuffalo社がそれぞれ市場シェアを約3ポイント拡大した。なお企業向け市場では米Symbolが2ポイント以上拡大している。

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