米Lucent Technologiesと無線通信製品の開発および製造を手がけるベルギーのOption社が英国とベルギーで現地時間2月18日に,第3世代(3G)ネットワーク製品に関して提携を結んだことを明らかにした。両社は,高速モバイル・データ通信に向けたUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)対応の無線PCカード製造で協力体制を敷く。

 今回の提携のもと,Option社は1900MHzと2100MHzの周波数帯に対応したデュアルモードのUMTS/GPRS無線PCカードを開発する。Lucent社は研究開発費用を投資し,技術およびマーケティング・サポートも提供する。Option社が開発した無線PCカードはLucent社が2002年半ばに開始するUMTS高速データ・サービスに対応する。

 両社によるPCカードは,「現在の無線音声およびデータ・ネットワークで実現しているデータ伝送速度と同様,あるいはそれ以上を目指す」(両社)という。これにより,無線サービス・プロバイダは企業顧客に新たなデータ・サービスを提供できるとしている。「企業ユーザーは大容量のファイルを添付した電子メールの開封や送信をはじめ,インターネット,企業LAN,イントラネット,その他のアプリケーションへのアクセスがどこからでも即座に行える」(両社)

 「両社が提供するソリューションにより,UMTS事業者は利益性の高い市場に参加し,3Gにおける売上高を急速に生み出すことができる」(Lucent社Mobility Solutions Group事業UMTS製品およびサービス実現化部門バイス・プレジデントのBruce Dale氏)

 なお,Lucent社は2月19日~22日にカンヌ(フランス)で開催される「3GSM World Congress 2002」で,UMTS技術のデモンストレーションを行う予定である。

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