米Lucent Technologiesと米QUALCOMMが，LucentのUniversal Mobile Telecommunications System（UMTS）を用いた第3世代携帯電話の試験通話に成功した。両社が英国時間1月16日に明らかにしたもの。試験にはQUALCOMM社の第3世代UMTS対応試験用携帯電話機を使った。
Lucent社は，商用レベルの「UMTS Terrestrial Radio Access Network（UTRAN）」の試験を，QUALCOMM社のLSI「QUALCOMM CDMA Technologies（QCT）MSM5200 Mobile Station Modem（MSM）」を用いた試験用携帯電話機で実施した。試験の内容は，モバイル・ユーザー向けの位置登録と，遅延のない明瞭かつ高品質な一連の音声通信である。なおすべての試験は，第3世代技術の標準化団体3G Partnership Program（3GPP）が策定した標準規格「Release 99」に準拠して行った。
「QUALCOMM社との共同作業により，商用3G UMTSソリューションの開発促進を図る。当社のインフラでさまざまな携帯電話機やモバイル機器をサポート可能とする」（Lucent社UMTS製品担当副社長のBruce Dale氏）
Lucent社のUTRANソリューションは，商用／試験用として現在出荷中である。UMTSなどの周波数拡散3G標準向け基地局「Flexent OneBTS」や，Lucent社のBell研究所が設計したネットワーク機器「Flexent Radio Network Controller」が含まれる。
QUALCOMM社の試験用携帯電話機の大きさは，既存のGSM電話機と同程度。ベースバンド・プロセサのMSM5200，受信用LSI「RFR5200」，送信用LSI「RFT5200」，電源管理用LSI「PM1000」を組み込んでいる。サンプル版を利用可能。MSM5200ソリューションは，W-CDMA（Wideband CDMA）の3GPP Frequency Division Duplex（FDD）モードに対応しており，最高で384kbpsのデータ転送が可能だという。
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