「家庭内ネットワークは,パソコンを所有する米国家庭の6%にしか普及していない。普及を促進するには,家庭内ネットワークがもたらす効率性と生産性について,消費者の認識を高める必要がある」。米Yankee Groupが米国時間2月5日に,米国における家庭内ネットワークの普及状況に関する調査結果を発表した。

 ベンダー,サービス・プロバイダ,小売りチャネルは,家庭内ネットワークの速度や技術的仕様ではなく,有用性や実用性について消費者に説くことが重要だという。パソコンを所有する米国家庭のうち,40%が家庭内ネットワークに関心を示していない。関心がない主な理由として「必要がない」と回答したユーザーは78%にのぼった。一方,企業の予測とは裏腹に,「価格が見合わない」と答えたユーザーは20%と少なかった。家庭内ネットワークにユーザーを引きつけるには,価格よりも,サービスの種類やコンテンツ,用途などを強調した広告展開が必要なことがわかった。

 「家庭内ネットワークに関心を持つ消費者が比較的多い点では,前途は明るい。しかしベンダーやサービス・プロバイダは,近い将来に家庭内ネットワークを導入する可能性がある消費者層に,効果的なマーケティングを行う必要がある。そのためには家庭内ネットワークが,既存の製品やサービスの効率性と実用性を向上できることを強調するべきだ」(Yankee社Consumer Market Convergence Planning Service部門アナリストのDominic Ainscough氏)

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