米Verizon Connected Solutionsが米国時間1月10日に,ラスベガスで開催中の2002 CES(Consumer Electronics Show)で,家庭内ネットワークの市場に関する展望を明らかにした。消費者の関心の高まりと,過去数年における広帯域接続の急速な普及により,家庭内ネットワーク市場は成熟期を迎えた,という。

 「消費者は初めて,家庭における他の重要な要素と同じレベルで,家庭内ネットワークに関心を持つようになった」(Verizon Connected Solutions社社長のBob Burich氏)。

 同社は次のような予測を立てている。いずれも家庭内ネットワークが標準インフラとして確立されつつあることを示す要素だという。

・2004年までに,新築される住宅の90%に,データ/エンタテインメント/セキュリティ・サービスの通信を行えるネットワーク配線が施される

・今後4年間に,家庭内ネットワークの普及率が現在の10倍になる

・2003年までに,家庭における広帯域接続の普及率が2000年の300%に増大する

・インターネットへの広帯域接続が可能な米国世帯数は,1年前の560万世帯から,約1070万世帯へと急増した

・DSL回線を利用している家庭の50%が,複数のコンピュータを所有している

・2001年における米国のテレワーカー数は約2900万人である

・ワシントンなど,主要市場となる首都圏では,新築住宅の25%以上が家庭内ネットワークに対応している

 なおVerizon Connected Solutions社は,米Verizon Communicationsの子会社である。家庭向け広帯域ネットワークの設計とインストールを手がけている。同社の製品には「Verizon Ready」などがある。「家庭内のコンピュータやビデオ,エンタテインメント,セキュリティ,通信関連機器を一つのネットワークに接続し,管理できるようにしている」(同社)。

◎関連記事
「家庭内ネットワーク製品市場,2006年には現在の6.6倍に」と米In-Stat
「家庭内ネットワークの市場は2005年に130億ドル規模に」,米社予測
「2001年末には米国家庭の75%がブロードバンドを利用可能」,米ヤンキーの調査
「米国DSL加入者は引き続き増加,2006年には現在の3.7倍に」と米Yankee Group
「米国の持ち家世帯の42%は家庭のインターネット化に意欲的」と米調査
「電源線利用の家庭内ネットワークが急成長へ」と米In-Stat

[発表資料へ]