米TI(Texas Instruments)が米国時間1月29日に,2001年第4四半期と通年の決算を発表した。半導体事業の売上高は過去3四半期連続して下降していたが,ここにきて回復を見せており,2001年第4四半期の業績はそれを反映したものになったという。

 2001年第4四半期の売上高は17億8600万ドルで前期に比べ3%減となった。季節的に,教育機関向け計算器の収入が落ち込む時期であり,これが半導体事業の売上げ増分を削ったという。なお前年同期の売上高は30億3300万ドルだった。これは,「半導体市場が前年から大きく減速したため」(TI社)。

 2001年第4四半期の半導体事業の売上高は14億9800万ドルで,前年同期に比べ44%減となった。ただし,DSPの売り上げが伸びていることから前期比は3%増となっている。

 2001年第4四半期のGAAPベースの純損失は1億1600万ドル。前年同期の純利益は6億6500万ドルだった。1株当たり損失は0.07。前年同期の希薄化後1株当たり利益は0.37ドルだった。営業損失は2億6900万ドル。前年同期の営業利益は6億1500万ドル。

 のれん代の償却費用や一時的費用を除いたPro formaベースの純損失は1億500万ドル。前年同期のpro formaベース純利益は5億4900万ドル,前期のpro formaベース純損失は5700万ドルだった。

 2001年通年の業績では,売上高(GAAPベース)が82億100万ドル。前年の同じ基準の売上高は118億7500万ドルだった。2001年の純損失(GAAPベース)は2億100万ドル。前年の純利益は30億5800万ドルだった。

 なお2002年第1四半期の業績についてTI社では,「売上高が2001年第4四半期のレベルに,1株当たり利益は収支とんとんにまで回復する」とみている。

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